自己紹介

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住民代理店BOB(Break Occupied Barier)代表。自転車で俳諧するおっさん。ミッションは誰かさんを輝かすこと。

2008年9月9日火曜日

ぬかるみ

稲刈り。
今年は最近の雨で田んぼに水がたまった状態であった。
自分のゾーンはかなり深い田んぼで
ふくらはぎまで沈んでしまう。
歩くのも思うに任せない。

最初のほうはなんとか我慢できるが
そのうち足腰が疲れてきて体を支えることがつらくなる。
地面が乾いていると腰をおろしたり膝をついたりできるが
それができない。

ふと、インパール作戦に参戦した
父の叔父「幸司」さんのことを思った。

ぬかるみというのはこんなにも早く体力を奪うものなのか
私は鎌一本持っているだけだが
重い三八銃や装備、食糧などを担いで
叔父は看護兵だったので
薬なども背負っていたかもしれない。

私の周りは
平らな田園、なだらかな里山が広がっているが
彼がたどったのは険しい山岳地帯でしかも熱帯雨林。

私には蛙やトンボが時折かすめるが
彼は山蛭(ヒル)や毒蛇などにおびえながら進んでいった
しかも敵に見つからないように夜間の行軍だった。

とんでもないことである。

それに比べれば
この苦労、小さなことだとおもった。
平和がどんなにありがたいことかもわかってきた。


田んぼはいろんなことを思い起こさせてくれる。
とくに深層心理にある思いもよらないことを…。

さすが「哲学の田」だけある。




    看護兵故郷の空は秋の色     基風


     

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