昨年3月まで働いていたD社には
年中行事として
その年の新入社員を富士山に登らせるイベントがある。
それが丁度この週である。
私の新入社員の時は
雨天中止となって
麓の浅間(せんげん)神社で解散となった。
みんなしんどいことをせんでよかったと喜んだ。
しかし、晩年になって人事部門に異動になった時
この行事をサポートする救護班という役回りが回ってきた。
先発して登り、7合目以上の山小屋に待機して、
200人近い本隊を先着順に山小屋に泊まらせ
仮眠させ、夜中に起こし、ご来光に向けて頂上を目指させる。
その間、体調の悪い人の世話、誘導、飲料水の手配などを行う仕事である。
結局、救護班を7年連続で担当した。
登るのは本当にしんどかったが
富士山はとてもいい教訓を私に教えてくれた。
晴れた夜空の星や月、雲、風が
宇宙の中で生きていることを実感させてくれた。
取るに足らないちっぽけな存在。
でも、生きている存在。
そして仲間としての他者の存在。
富士山は毎年霊的な気持ちを喚起させてくれた。
まさに霊峰である。
今頃は、ご来光を拝んで下山が始まっている頃だ。
夏暁や登りて下る霊の峰 基風
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