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住民代理店BOB(Break Occupied Barier)代表。自転車で俳諧するおっさん。ミッションは誰かさんを輝かすこと。

2008年7月6日日曜日

ASIC

綾部里山交流大学(Ayabe Stoyama Interactive College)マスターコースに参加。
昨年度スタンダードコースを履修した。
履修した学科は交流デザイン学科。
「交流デザイン」とは、森羅万象との出会いをよろこび、それぞれの天与の才、特性を活かし、次代の文化を創造すること、未来価値を創造することをいう。
交流デザイン学科では、豊かな里山の地・綾部をフィールドに、「交流デザイン」の第一人者や実践者、また同志から、講座や討論、実習などを通じ、「感性学」、「地域資源学」「価値創出学」「交流デザイン学」、「情報発信学」「綾部型学」について学ぶ。

何せ、学ぶ環境がすばらしい。
緑に囲まれた元小学校。
その道の先端を歩んでいる先生から話が聞ける。

生徒がまたいい。
真摯に学ぼうとする気持ち一杯の人達ばかり…。

今回の先生は宇根豊さん。
1950年生まれ。73年より福岡県の農業改良普及員。
78年、水田の減農薬運動を提唱。
83年、減農薬米の産直に初めて取り組み、
ダイオキシン含有除草剤を国に13年も先がけて福岡市で追放。
89年、新規参入で百姓に。
2000年福岡県庁退職。
NPO法人「農と自然の研究所」を仲間と設立。代表理事に。

「百姓」という呼び名が
行政、マスコミで差別用語に準ずる扱いになっているが
もともとは「一般の人々を」表す中国語であるということ
江戸時代は年貢を納めた農民の呼称だったこと。
農作業だけではなく、自給生活のなかでマルチな能力を蓄えていった
自由な存在であったことなどを知った。

彼は堂々と「百姓」という言葉をつかう。
誇りすら感じる。

生き物観察で
塩見さんの田んぼに出かけた
3名ずつ班になって田んぼの
端から蛙や虫を捕まえながら歩くのである。

目を凝らすと田んぼの中にはいろんな生物がうごめいている。

私はタイコウチの幼虫を見つけた。
そのほか子負い虫、子守蜘蛛、足長蜘蛛、ゲンゴロウ、チビゲンゴロウ、ヤゴ、殿さま蛙、沼カエル、ドジョウ、オタマジャクシ、草切り(バッタ)、糸トンボなどなど個性豊かな生き物がいた。

彼の唱える農学は「天地有情の農学」といって
収穫増をひたすら追い求めてきた近代農業とは一線を画すものである。

天が下、大地の上にいるすべての命あるものの気持ちを感じ取って
作物を育てる、些細な虫や雑草にも人格をもたせ、それらとの対話の中で
関わっていく・・・。

農業ど素人の私にとって
この抒情的なアプローチは、胸に迫るものがあり大変力をもらった。
それを科学的なアプローチで裏付けて行こうとする姿勢にも好感をもった。

視野が相当広がった。
俳人としても、もっと草花、昆虫、鳥などの名前を覚えようと思った。

宇根さん、そして奥様。尊い出会いに感謝です。



      都会には帰りたくないけど蛙    甚六


                

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