蝉が鳴き出した。
思い出す句
初蝉や父終章を生きて居り 基風
いつ作ったのだろうか?
信濃俳句通信を紐解く…。
2004年7月作だったんだ。
2年後の2006年9月23日に父は逝く。
2003年1月22日に梗塞で倒れて
右上半身の不随と失語症。
人生が物語ならそれからの3年半は父の最終章だった。
活動的なそれまでの展開とは全く違う章となった。
母は自宅介護の道を選択した。
介護サービスを組み合わせて
何とか頑張っていた。
2006年の夏は特に暑かった。
何度か体調を崩しかけたが
その夏は乗り切った。
そして秋の彼岸の中日に逝った。
もう少し長引けは母ももたなかっただろう。
絶妙のタイミングだった。
初蝉や何万回も鳴くつもり
初蝉や思い出すこと父のこと
蝉の身になれば五月蠅いとは言えず
初蝉や生きるいのちの元ぢから 基風
それにしても、父は今頃どこで何をしているんだろ…。
じっとしていないことは確かだが…
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