自分が主役で動くときには雨。というのが定石だが・・・
この日は抜けるような秋の空。
フミメイ号でいのっしーと鳥取まで・・・。
ブックインとっとり地方出版文化功労賞・奨励賞の授賞式へ!
私以外の3人は秋のドライブ気分
私は受賞記念のスピーチの大役が当たっているうえ
昨晩遅くまでパワーポイント作りで完全に寝不足。
後ろの座席で仮眠を取らせてもらいつつ
中国道をひた走る
途中、西粟倉村を通過
森の学校に立ち寄る。
ばばよ―の本拠地
生憎いなかったが
和紙の一筆箋を購入。
中山間地を盛り上げようと
頑張っている人たちがここにもいる。
西粟倉から長いトンネルを何本か通り抜けると
鳥取だった。
日本一人口が少ない県というが
スモースイズビューティフル!
それがいいのだ。
会場の県立図書館到着。
駐車場は料金取らない。
ゆったりとしたスペースに
重厚かつモダンな雰囲気の建物。
なんか、文化の香り高いイベントに向かって
心が高揚する。
事務局の方々、他の受賞者はとともに
昼食、イタリアンバイキング。
奨励賞に東北大学講師の佐々木寿さん「東北ダイコン風土誌」
特別賞に山口県立大学教授の安渓遊地さん「奄美沖縄環境史資料集成」
どちらも永年のフィールドワークをまとめた大作である。
アカデミックな雰囲気に「場違い」の存在感が否めない。
「東北ダイコン風土誌」は402頁。
「奄美沖縄環境史資料集成」に至っては842頁。
わが方は196頁・・・。
素人出版プロジェクトの
ビギナーズラックみたいなものだから
比較にならない。
でも、全国の地方出版物650点の中から
一般来場者の投票で13点に絞り
11名の審査員が数カ月に渡って読破していただいた上での
受賞という経緯を聞いて・・・
ほんとにもったいなく、有り難いことだと
身の引き締まる思い。
このような賞をもう25年、四半世紀続けてこられた方々に
心からの敬意を表したい。
実行委員長は小谷寛さん。
老舗のお菓子屋さん「亀甲や」の社長さん。
私の隣に座られたのは実行委員のお一人、永井伸和さん
鳥取、島根の各地で店を構える「今井書店グループ」の会長さん。
お二人とも人当たりの柔らかな
紳士である。
このお二人が中心となって25年前に地方の文化継承と興隆を目的に
この賞を創設されたそうだ。
応募作品の条件に
鳥取県を除くとあった・・・
へえそうなんだ。
最初から全国を相手に展開されているんだ。
なかなか潔いなあ・・・。
会場は県立図書館の大研修室。
協創LLP関係者は
上山からかっち、美々。
大阪からぐろろ、丹波浪速道、デイオママ、まっちゃん、フミメイ、いのっち、やっしー、きっちい
村楽LLPから島根の協力隊まさどんが来てくれた。
有り難い。心強い。
久しぶりの背広。
1着だけほかさんと残しててよかった。
表彰式。
表彰状と盾をいただく。
こんなことめったにないぞ!
いよいよ受賞記念スピーチ。
幸いにも2番手
最初はダイコン先生の佐々木さん。
永年宮城県の農業高校で教鞭を取られた方
東北各地のダイコンの研究を生徒と一緒にやってこられた。
自分の出番が次なので
気もそぞろであった。
いよいよ、自分の出番!
昨晩3時まで掛かって準備したパワポをセット。
パソコン周りはフミメイがやってくれる。
ほんとに助かる。ありがとー!
さあ、演壇につくと
協創関係者も立ちあがって
おもむろにメリープロジェクトの傘を演壇の前方にならべ
「英田上山棚田団」の横断幕を広げ始める。
そして、会場のサイドに立ってそれを持ち並んだ。
くーっ!泣かせる演出やねえ!
落ち着いて・・・と言い聞かせて話し出す。
自己紹介→半農半Xとの出会い→協創LLPとの出会い→出版プロジェクトの成り立ち
→クラウドを使った本づくりの実態と経緯→本日来てくれたメンバーの紹介
という流れで話をした。
そして、最後のまとめ・・・
わたしのあとがきの最後に引用した宮澤賢治のことば 。
「風とゆききし、雲からエネルギーを得よ」
雲=クラウド=クラウドコンピューティングと
現代では読み解けるのではないでしょうか?
で、まとめようと思ったが・・・
もう一段階、ブックインとっとりに因んだまとめはないだろうかと考えた
そして、本番二日前にふと頭に浮かんだのが・・・
ブックインとっとりの「ブックイン」ということばどういう意味なのかということである。
気になったので事務局のMさんにメールで尋ねると・・・
「全国各地から本が鳥取にやって来るという意味です」という返事。
ふーん、そういう意味もあるだろうけど・・・
私の脳裏に浮かんだのは
ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」 ネバーエンディングストーリーだった
主人公が読んでいた物語の中に入って行ってしまい、
多くの冒険を成し遂げるという話・・・。
物語の中に入ることそれが「ブックイン」なのではないか?
すると、この「愛だ!上山棚田団ー限界集落なんて言わせない!」は
まさに「ブックイン」する本なのではないか?
ただ読んで終わりではなく
読者にその気さえあれば、物語の中に飛び込んでいける
そいう類の本ではないだろうか?
・・・・・・・・・・・
その瞬間、多くのことが一度に起こった。
(次のスピーカーの安渓先生の話、途中で夢の中になってしまった。
出番が終わってほっとしたのと、深夜作業がたたった。ごめんなさーい!)
秋うらら人にそれぞれ物語
結末は自分で探す秋燈
褒められて舞ひ上がりたる秋の蝶